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新入社員には2週間新聞配達の先生がついてくれ教えてくれる

超高速移動とすごい配達テクでついていけない
先輩の武田さんは配達が早いことで有名だった。私はみんなが一目置いている武田さんの「最速の配達テク」を見ることができるとウキウキして朝刊配達に臨んだ。しかし、期待をはるかに上回っていた。
とにかく速い!速すぎる!
ともに90CCのスーパーカブに乗っていてバイクの性能差はなかったが、バイクテクが違いすぎた!とにかく武田さんは減速しないのである。新聞を大量に積んでいるのでカーブがあると減速しないと新聞が落ちてしまう危険がある。しかし、武田さんは減速せずハングオンばりにバイクを寝かしてコーナーを高速でクリアする。
その時点でついていくだけでも精一杯だった。そして、新聞をポストにいれる際も武田さんのテクは炸裂した。通常はバイクを止めて三つ折りにしてポストにいれる。しかし武田さんは目的の家が近づくと高速で走りながら新聞を一部取り、片手で膝を使って器用に三つ折りにしてポストに走りながら入れていく。新聞を入れるのにいちいち完全停止しないのである。
家を覚えるどころかついて行くことで疲れた…

速く配ることは重要だが、確実に家を覚えて間違いなく配達することも重要なのである。私の後に入社した人たちも武田さんの指導に不満たらたらであった。店長が何度武田さんに注意しても理解できないのか改めることをしなかった。それからは武田さんは指導員として扱われることはなかった。
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